じっくり撮れる!秋のマクロダイビングの魅力と撮影テクニック
こんにちは!!
たまにお邪魔してます、ウタこと宇田川です(*^^*)
本日は「夏が終わってダイビングのシーズンも一段落……」と思っていませんか?
実は、水中写真を愛するフォト派ダイバーや、じっくり生きものを観察したいベテランダイバーたちが一年で最も高揚する時期こそが、まさにこれからの「秋(10月〜11月)」なんです!
夏の海は青く賑やかで群れや大物が魅力ですが、秋から冬にかけての海は、目線をぐっと下げて小さな生きものにスポットを当てる「マクロダイビング」の最高のシーズンを迎えます。
カラフルで独特な形をしたウミウシたちや、イソギンチャクの隙間に隠れる可愛いエビ・カニなどの甲殻類。
まるで宝探しのように宝物を見つけ出し、自分のペースでシャッターを切る時間は、一度ハマると抜け出せない魅力に満ちています。
今回は、秋のマクロダイビングがおすすめな理由から、この時期に出会える注目の生きもの、初心者でもプロっぽく撮れる撮影テクニック、自力で見つけるコツまでをたっぷり紹介いたします!
秋から冬が本番!なぜ「秋のマクロダイビング」が面白いのか?
大きな魚の群れを追いかけるダイビングも爽快ですが、秋の海でぜひ体験してほしいのがマクロダイビングです。
なぜ秋こそがマクロ撮影のベストシーズンなのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
理由①:透明度アップで光が差し込み、水中写真が綺麗に撮れる
秋が深まると水温がゆっくりと下がり始め、夏の間に水中に増えていたプランクトンが急激に減少します。これにより、海の透明度・透視度が飛躍的に向上します。
水が澄み渡ることで太陽の光が水底までクリアに届くようになり、水中全体が明るくなります。
浮遊物(水中のゴミやプランクトン)が減るため、カメラを向けたときに「写真に白いブツブツ(浮遊物)が写り込んでしまう」というストレスが格段に減り、被写体の色味や細部までくっきりとクリアに撮影できるようになります。
理由②:水温の変化とともに「ウミウシ」や「甲殻類」の種類が一気に増える
水温が下がり始める秋は、水中の生きものたちの顔ぶれがガラリと変わるターニングポイントです。
特に「海の宝石」と称されるウミウシの多くは、水温が下がる秋から冬にかけて活発に活動を始め、種類・数ともに爆発的に増加します。
また、夏の間に成長したエビやカニなどの甲殻類も安定して観察できるようになり、1ダイブで見られるマクロ生物のバリエーションが一年で最も豊富になります。
理由③:夏の混雑が落ち着き、一つの被写体にじっくり向き合える
夏のピークシーズンはダイバーが多く、人気の被写体の前には撮影待ちの行列ができることも珍しくありません。
「後ろのダイバーに気を遣って、ゆっくり撮影できなかった……」という苦い経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
秋になると海全体の混雑が落ち着き、水中も陸上もゆったりとした時間が流れ始めます。
一つの被写体の前にじっくり留まり、納得がいくまで構図を整えたり、ライティングを試したりできるのは、秋ダイビングならではの贅沢です。
秋の海で出会える!おすすめのマクロ生物たち
秋のマクロダイビングで絶対に押さえておきたい、人気のアイドル生物たちをご紹介します。
色鮮やかな海の宝石「ウミウシ」たち
マクロ撮影の絶対的な主役といえば「ウミウシ」です。
貝殻を持たないウミウシの仲間は、赤、青、黄色、ピンクなど、自然界とは思えないほど鮮やかなカラーリングと個性的なフォルムでダイバーを魅了します。
ウデフリツノザヤウミウシ(通称:ピカチュウ)
黄色の体に黒と青の差し色が入り、耳のような触角が生えている姿が某人気キャラクターにそっくりなことからダイバーに大人気。
秋から冬にかけて見かける機会が増えます。

アオウミウシ・シロウミウシ
マクロダイビングの入門とも言える定番のウミウシ。
鮮やかなブルーや清潔感のあるホワイトは、写真映え抜群です。
動きが非常にゆっくりなため、写真の練習相手としても最適です。

隠れ上手のアイドル「エビ・カニ(甲殻類)」の世界
じっくり探すと岩陰やイソギンチャクの中に潜んでいるのが、甲殻類(エビ・カニ)の仲間です。
カクレエビの仲間(クリアクリーナーシュリンプなど)
体が透明で、光を当てると宝石のようにキラキラと輝く美しいエビ。魚の体を掃除する習性があり、ホバリングしている瞬間は最高のシャッターチャンスです。
ゼブラガニ・バブルリングシュリンプ
ウニの針の間や、バブルコーラル(泡サンゴ)の中に身を隠す、デザイン性の高い甲殻類たち。被写体としての美しさはもちろん、生息環境と一緒に切り取る面白さがあります。
ウミウシや甲殻類以外にも、秋の海には魅力的なマクロ生物が溢れています。
カエルアンコウの幼魚
丸い体に小さな手足のような胸ビレを持ち、チョコンと岩の上に佇む姿が愛くるしい人気者。秋は1cm〜2cmほどの小さな幼魚(通称:チビカエル)に出会えるチャンスが高まります。
クダゴンベ
チェック柄の赤白模様が特徴的な美しい魚。ヤギ(ソフトコーラル)の枝にちょこんと乗っている姿は、絵本の世界のような可憐さがあります。
初心者でもブレない!ウミウシ・甲殻類の撮影テクニック
「マクロ撮影に挑戦してみたいけれど、小さすぎてピントが合わない」
「ブレてボケボケの写真になってしまう」とお悩みの方へ、水中写真が劇的に上手くなる基本のテクニックをお伝えします。
カメラの基本設定(マクロモード・リングライト・ストロボの活用)
〇マクロモード(チューリップマーク)に設定する
コンパクトデジタルカメラを使用する場合、必ず「マクロモード」に切り替えましょう。被写体に数センチまで近づいてもピントが合うようになります。
〇水中ライト・ストロボ(外部フラッシュ)を使う
水深が深くなると赤色が失われ、全体が青っぽい写真になりがちです。外部ストロボや、被写体を均一に照らせる「リングライト」を照射することで、生きものが持つ本来の鮮やかな色彩を鮮明に復元できます。
被写体にストレスを与えない「アプローチと構図」のコツ
生きものを撮影する際は、いきなりカメラを近づけるのではなく、遠くからゆっくりとアプローチするのが鉄則です。
目線を低くして「あおり」で撮る
上から見下ろして撮影(見下ろし撮影)すると、背景が岩や砂地ばかりになり、被写体が埋もれてしまいます。カメラの位置をグッと下げ、被写体の目線と同じか、やや下から見上げるように(あおり撮影)撮ることで、生きものの立体感と存在感が引き立ちます。
背景(抜け)を意識する
被写体の後ろに青い海(青抜き)や、綺麗色のサンゴ・イソギンチャクが入る構図を狙うと、まるでプロが撮ったような一味違う作品に仕上がります。
ピントを合わせる位置(「目」や「触角」にフォーカスする)
写真全体の印象を決定づけるのが「ピント(焦点)」の位置です。
魚やエビ・カニの場合
必ず「目」にピントを合わせます。目がくっきり写っていれば、体が多少ボケていても印象的で生き生きとした写真になります。
ウミウシの場合
ウミウシには明確な目がない場合が多いため、頭部にある「触角」または「二次鰓(お尻のフサフサした部分)」にピントを合わせるのが基本です。
知っておくと発見率アップ!マクロ生物自力探しのポイント
ガイドに見つけてもらうだけでなく、「自分で可愛いマクロ生物を発見する楽しさ」を味わえるのも秋の海の醍醐味です。
自力で見つけるための3つの視点をご紹介します。
ウミウシが好きな「エサ(カイメン・ヒドロ虫)」を覚える
ウミウシは無闇に岩の上を歩いているわけではありません。
彼らは自分の好物(エサ)がある場所に集まります。
例えば、黄色やオレンジ色のカイメン(スポンジ状の組織)や、植物のように見えるヒドロ虫の仲間などを観察してみましょう。エサの周辺をじっと目を凝らして観察すると、それに擬態したウミウシが潜んでいることがよくあります。
イソギンチャクやウミトサカの「すき間」を覗き込む
甲殻類や小さな魚は、天敵から身を守るために複雑な形状をした環境を好みます。
〇サンゴイソギンチャクの触手の間(カクレクマノミやエビ類)
〇ウミトサカやヤギ(ソフトコーラル)の枝の隙間
〇岩の亀裂や、石の裏側
こうした「すき間」をライトでそっと照らしながら覗き込むのが、発見への一番の近道です。
着底時の姿勢とマナー(環境への配慮)
マクロ撮影に夢中になりすぎて、自分の体やフィンでサンゴを傷つけたり、砂を巻き上げて周囲の視界を悪くしたりしないように注意しましょう。
撮影中は中性浮力をしっかり保ち、必要に応じて岩の安全な場所に指先を添えるなど、海の環境や周りのダイバーに配慮することが大切です。
また、ほかのダイバーも同じ被写体を撮影することがあります。順番を守り、自分の撮影が終わったら、次の人が撮影できるよう、被写体を驚かせないように静かに後ろへ下がりましょう。
まとめ:カメラを持って秋の海へ!じっくりマクロ撮影を楽しもう
透明度が最高レベルに達し、数々の可愛いマクロ生物たちで賑わう秋の海。
1つの被写体とじっくり向き合い、「どう撮れば一番可愛く写るかな?」と試行錯誤する時間は、時間を忘れて没頭できる大人の至福のひとときです。
「水中写真をもっと上手になりたい!」
「ゆっくりウミウシや甲殻類を撮影したい!」
この秋はマイカメラを手に、宝探しのようなマクロダイビングの世界へ一緒に飛び出してみませんか?
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!
アズールのHPはこちら→https://azu-l.com/
